外注に約100万円かけたゴミアプリが、
Codexで生まれ変わった件⑨|総括編

こんにちは!吉田です!
前回は、エディターづくりから店内に置くPOPへと、
SHIRUNOの使い方が広がったお話でした。今回は、シリーズのまとめです。

ここまで、ココナラやランサーズでの外注から、Codexを使って自分でSHIRUNOをつくり直すまでの話をしてきました。振り返ると、お金も時間も、かなり使いました。
正直、「最初からこうしておけば……」と思うことは山ほどあります(笑)そんな私が、これからアプリをつくろうとしている方に伝えたいのは、これです。

外注する前に、
まずAIエージェントで試してみた方がいい。

2024年に構想を始めたとき、今のようなAIエージェントがあったなら、当時の自分に「外注する前に、まずこれで試してみて」と、間違いなく伝えていたと思います。

自分が欲しいものの「レベル」が分かっていなかった

そもそも私は、自分がつくりたいアプリが、どのくらいの規模で、
どこまでの完成度を求めるものなのかを分かっていませんでした。

「何でも相談してください!」「何から始めればいいか分からない方でも安心!」といったうたい文句は、
正直、いくらでも見かけます。

こちらとしては、曖昧なアイデアから必要な機能や進め方を一緒に整理してくれると期待します。でも、何をくみ取り、どこまで確認や提案をしてくれるかは人によって千差万別。
「相談できる」と「必要な形まで一緒に考えてもらえる」は、同じではありませんでした。

QRコードを発行してチラシの反応を確認し、AIで配布先を提案する、と言葉にすると、そんなに複雑には聞こえません。でも、実際にお客様に使ってもらうとなると、それだけでは足りないんですよね。

「迷わず操作できる」「入力した情報を後から直せる」「間違えたら戻せる」といった使いやすさに加えて、必要な情報が適切な場所に表示され、使い続けられる費用に収まることも必要です。

私が欲しかったのは、「機能が動くアプリ」だけではなく、「お客様に提供できるサービス」でした。

普段使っているSaaSやアプリは、こうした細かな部分まで考えられているので、使う側としてはそれが普通で、自分が依頼するものにも無意識に同じ水準を求めていました。

その「普通」をつくるのが、大変だった。

そもそも、どんなプログラマーに頼むべきだったのか

「プログラマーに頼めばできる」と思っていましたが、
必要な専門性を持つ人を見つけること自体が、簡単ではありませんでした。

映像制作でも、撮影・編集・アニメーションで得意分野が違います。
アプリ開発も同じで、SHIRUNOには次のような専門性が必要でした。

・初めて使う人でも迷わない、画面と操作の設計。
・文字や画像を扱う、デザインエディターの開発。
・分析の根拠や、処理時間・費用まで考えたAI連携。
・会員登録や課金、管理者と利用者の権限、サーバーの運用。

特にエディターは、機能が動けば完成というものではありません。文字間が不自然だったり、複数の要素をまとめて動かせなかったりすると、見た目はエディターでも、制作の道具としては使いづらい。

私は日常的にIllustratorやPhotoshopを使っているので、その違和感に気づけます。でも、開発する方が、同じような制作経験を持っているとは限りません。
技術的に実装できることと、制作する人にとって使いやすいこと。その両方を考える必要がありました。

思っていた以上に、
いくつもの専門性が必要なアプリだった。

しかも、専門家を集めるだけでは完成しません。アプリ本体とAPIを別々に依頼したときは、間の確認や調整を私が担いました。誰が全体をまとめるのかまで考える必要があったんです。

評価やレビューが多くても、信用しすぎない方がいい

ココナラやランサーズで依頼先を探したとき、私が判断材料にしていたのは、金額と実績、そして評価でした。
「レビューが多い」「評価も高い」「開発実績もある」といった点を見て、
「この会社なら大丈夫だろう」と考えていたんです。

フリーランスや小規模な会社にも依頼できるクラウドソーシングは、価格の安さが魅力です。でも、評価が高い会社に頼んでも、不具合が残ったまま渡されることはありました。今回も、触れば分かるようなバグをこちらが見つけ、修正をお願いする場面が何度もあったんです。

同じ「アプリを作ります」でも、設計・実装・テストを分担し、別の人が確認する体制のある会社と、代表者一人がすべてを担う会社では、進め方も確認体制も違います。
会社の人数だけで品質は決まりませんが、「誰が作り、誰がチェックするのか」が見えないまま、同じサービスとして比較していたんです。

過去に担当したのが、機能や画面の少ない比較的シンプルなアプリであれば、そのときは問題なく納品できていたのかもしれません。ただ、レビューだけでは、どのくらいの規模の開発で、何が評価されたのかまでは分かりません。

自分が作りたいアプリでも、同じように対応できるとは限らない。高い評価や豊富なレビューは、今回の開発の品質まで保証してくれるものではありませんでした。

ソースコードの件で相手が説明していたのは、「渡すとは記載していないので、制作費には含まれない」という趣旨でした。でも、こちらからすれば「だったら、最初からソースコードの引き渡しには別途費用がかかると書いておいてほしかった」と思うわけです。同じ「記載がない」でも、双方の受け取り方はまったく違い、後から初めて分かるのでは遅いんです。

プロの肩書きより、
AIエージェントの提案の方が頼りになった。

これは、今回の開発を通じた私の実感です。必要な機能や設計の選択肢まで具体的に相談できたことで、依頼先の評価を頼りに判断していたときよりも、自分で進め方を決められるようになりました。

外注でかかるのは、お金だけじゃない

もうひとつ、想像以上だったのがコミュニケーションの負担です。ワイヤーフレームを用意しても使い方まで伝わるとは限らず、できたものを確認して違うところをスクショにまとめ、修正後にまた確認する往復が続きました。

「このボタンを押したら、次はこうなるつもりだった」
「管理者側だけではなく、利用者側でも使えるようにしたい」
「画像を載せたいけど、載ればそれでいいわけではない」

仕様を決めるための確認は必要ですが、こちらに確認を求める時点で、触ればすぐに分かるバグまで残っていることもあり、その洗い出しや修正後の再確認にも、こちらが時間を使うことになりました。

要望のすり合わせと、基本的な動作テストは別の話です。「報告前に、本当にテストしたのだろうか?」と感じることは何度もありました。これを、こちらの説明不足だけで片づけることはできません。

この確認と修正に時間を取られる。
見積もりには載っていない、自分の時間も大きなコストでした。

正直、AIの方が話が早いと感じた

Codexを使い始めて、自分の考えを試すまでの距離は一気に短くなりました。相談して、動くものを見て、また考えながら、その場で開発を進められます。

「この画面は使いにくい」
「こういう操作に変えられる?」
「エディターがつくれるなら、店内に置くPOPにも対応できない?」

こっちの言いたいこと、
AIの方が分かってくれるじゃん。

言葉で伝えた意図をくみ取り、修正案を出して実際に形にする速さに、何度も驚かされました。

もちろん、一度で思いどおりになるわけではありません。エディターも、最初はそれっぽいものができただけで、使ってみると直したいところだらけでした。

それでも、自分の手元で進められるので、仕事の隙間にも少しずつ触れます。「ここを変えたい」と思ったときに、次の相談や修正依頼まで抱えておかなくていい。その違いは、私には大きかったです。

Codexを使って変わったのは、実装の方法だけではありません。
自分で判断しながら、改善を続けられるようになったことでした。

「全部お願いします」の前に、一度つくってみる

実際に触ると、「これは必要」「ここは使いにくい」「この機能はなくてもいい」と、頭の中だけでは分からなかったことが見えてきます。

二人の友人プログラマーからも、開発の現場では「AIなしで開発するのは、もう考えられない」という話を聞きます。

ブログなどで、AIの危険性を挙げて外注を勧めるプログラマーの意見も見かけます。でも、人に頼んだアプリにも不具合はあり、確認や修正に多くの時間を使いました。AI側のリスクだけを並べて「だから丸ごと任せた方がいい」と言われても、今の私にはポジショントークにしか聞こえません。

安全性や正確性の確認が必要なのは、そのとおりです。ただ、確認が必要なことと、開発を最初からすべて外注すべきことは、別の話だと思っています。

本当に寄り添ってくれる専門家なら、まず要件を整理し、AIで進められるところと、専門家が確認・対応すべきところを具体的に示してほしい。私は今、肩書きよりも、そうした提案の中身を見て判断したいと思っています。

以前は、運用や修正を続けるためにもプログラマーが欠かせませんでした。でも、もう状況は違います。今はAIと相談しながら、自分で直して確かめられる。こんな便利なツールがあるなら、すべて人任せの進め方には戻りません。

「分からないから全部任せる」より、
「試して分かったから、ここを頼む」。

このシリーズを振り返って一番大きかったのは、自分が作りたいものの規模と、必要な専門性がようやく見えたことでした。まず試して、必要なものを知る。そのうえで、自分で進める範囲と、誰に何を頼むかを決める。今から始めるなら、私は間違いなく、この順番を選びます。

SHIRUNOは今も、実際に触って確かめながら、サービスとして使っていただくための調整を続けています。ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました!

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